一位童
作成日時:2017年9月28日
副題:一位童(雲)横
大きさ(横):14㎝
材:一位
これも前回同様、秋の彼岸の流れの一位童の一つです。
一昨日の火曜日の午前中は胃カメラ検査をして、午後は当家のお寺の素玄寺の「秋彼岸会法要」のお手伝いに行ってきました。
齢や秋を感じるとともに寂しさも感じます。
この時期の彫刻、一位童のちょっと変わったデザインです。少し変わりすぎかな?
十月に入ると来年の干支「戌」のデザインを考えなくてはなりません。
本当に一年が経つのは早いですね。
それにしても「戌」は厄介です。昔は柴犬だけで済んでいたにですが今は種類が多すぎます。
それぞれの好みもありますし、さてどうしたものか?思案に暮れています。
童(特注)
作成日時:2011年7月28日
この作品は、ここに載せるのを迷ったのですが、私にとって思い出深い、心に残る仕事になりましたので見ていただくことにしました。
これは、大阪のY様のご依頼による童です。ものすごく紳士で素敵な人物のY様が当店に来られたのは4月の終わり頃でした。そのご依頼というのは、当店にある童の彫刻を20年以上前の娘さんの面影を入れた童にして彫って欲しいとの事でした。
昔の古い写真3枚からその思いを満足させるような作品を作るのは、私には無理だと何度もお断りしたのですが、Y様の真正面からの眼差しと思いを聞くにつれ、引き受けてしまいました。
思った通り私には荷が重い仕事になりました。粘土で顔を作ってみたりしたのですが、どうしても形がとれず行き詰ってしまいました。何故、私に依頼されたのか?それは、高山への楽しかった家族旅行の思い出をも含めた思いではないのか・・・そう考えると似ている、似ていないは二の次ではないのか・・どっちにしても正面写真3枚からでは、私には無理と自覚しました。それで遠くを見つめて、ほっとしているような雰囲気だけはでるように作ってみました。満足する作品ではないのに、Y様は思いをわかってくれてありがとう・・と言われて余分にお払いされ、この作品を受け取るためだけに大阪から来られ、すぐお帰りになりました。今でも、この時を思い出すと涙が出てきます。今、酒が飲める自分,酒によって切り替えることができることを本当にありがたいと思います。切り替えて前に進みます。
童
作成日時:2010年8月5日
この作品は、大阪のK様から陶器の童に似た木彫の作品を依頼され彫ったものです。
わざわざ大阪からこのためだけに来店され依頼されました。このような題材は、思った以上に大変なことはわかっていましたが、その思いが深いことはお話からも伝わってきました。できるだけのことはやってみますと返事をして、まず粘土で作ってみて写真を送り了解をうけて作ったのがこの作品です。
K様の思いにどこまで応えられたのか・・・。この勉強の機会を与えて下さったK様にただただ感謝です。
話は変わりますが、先日、京都の大学の素敵な女学生2人が伝統工芸の一位一刀彫の研究調査のため来店されました。どのようなきっかけであっても、一位一刀彫の実態を知っていただき、少しでも興味を持っていただければうれしいです。
融通のきかない、固くなりかけている私たち作り手と新しい顧客の橋渡しになっていただけたら、もっとうれしいです。 -ダブルTさんがんばってまとめてください。ー