童(特注)
作成日時:2011年7月28日
この作品は、ここに載せるのを迷ったのですが、私にとって思い出深い、心に残る仕事になりましたので見ていただくことにしました。
これは、大阪のY様のご依頼による童です。ものすごく紳士で素敵な人物のY様が当店に来られたのは4月の終わり頃でした。そのご依頼というのは、当店にある童の彫刻を20年以上前の娘さんの面影を入れた童にして彫って欲しいとの事でした。
昔の古い写真3枚からその思いを満足させるような作品を作るのは、私には無理だと何度もお断りしたのですが、Y様の真正面からの眼差しと思いを聞くにつれ、引き受けてしまいました。
思った通り私には荷が重い仕事になりました。粘土で顔を作ってみたりしたのですが、どうしても形がとれず行き詰ってしまいました。何故、私に依頼されたのか?それは、高山への楽しかった家族旅行の思い出をも含めた思いではないのか・・・そう考えると似ている、似ていないは二の次ではないのか・・どっちにしても正面写真3枚からでは、私には無理と自覚しました。それで遠くを見つめて、ほっとしているような雰囲気だけはでるように作ってみました。満足する作品ではないのに、Y様は思いをわかってくれてありがとう・・と言われて余分にお払いされ、この作品を受け取るためだけに大阪から来られ、すぐお帰りになりました。今でも、この時を思い出すと涙が出てきます。今、酒が飲める自分,酒によって切り替えることができることを本当にありがたいと思います。切り替えて前に進みます。
童
作成日時:2010年8月5日
この作品は、大阪のK様から陶器の童に似た木彫の作品を依頼され彫ったものです。
わざわざ大阪からこのためだけに来店され依頼されました。このような題材は、思った以上に大変なことはわかっていましたが、その思いが深いことはお話からも伝わってきました。できるだけのことはやってみますと返事をして、まず粘土で作ってみて写真を送り了解をうけて作ったのがこの作品です。
K様の思いにどこまで応えられたのか・・・。この勉強の機会を与えて下さったK様にただただ感謝です。
話は変わりますが、先日、京都の大学の素敵な女学生2人が伝統工芸の一位一刀彫の研究調査のため来店されました。どのようなきっかけであっても、一位一刀彫の実態を知っていただき、少しでも興味を持っていただければうれしいです。
融通のきかない、固くなりかけている私たち作り手と新しい顧客の橋渡しになっていただけたら、もっとうれしいです。 -ダブルTさんがんばってまとめてください。ー
童(宝珠)
作成日時:2010年5月20日
童を題材にして彫刻することはよくあります。
また、多くの素敵な作品を目にします。
とても魅力的な題材なのですが、数が多いだけ難しいと言えます。
変わった表情や形も頭をよぎりましたが、あえて普通のデザインにしました。
この延寿の木の木目と白太が思ったより良かったので、それを前面に出すデザインにしました。
誰か私と方向性が同じ感覚の人はいませんか?・・・
ちなみに、¥30,000で店に出しています。
高いかなあ~ ・・・どうでしょうか?